概要
だが、チェーンストアに代表されるディスカウント商法は、今日の本格的DSの存在基盤を築きあげたと言える。
大量仕入れの大量販売は、メーカーの過剰生産商品をさばくひとつの流通機構を形成するに至っている。
計画的ではないにしろ、ある程度の商品カテゴリーは着実にディスカウント商品となっていった。
これを先駆けたのがDであり、その延長線上にRなどがある。
だが、それらのDSにも弱点があった。
それは出店が思うようにできないことと、あまりにも価格主義に徹し、バック商法の域を脱しきれなかったことである。
これには、いわゆる大店法が多分に関係していると指摘できる。
百貨店や大手総合スーパーのような小売業態でさえ大型店を出店させることは厳しく、ましてや低価格を最大の武器にするDSとなると地元の反対はなおさら強くなる。
そのため、適正店舗規模を有するDS業態の開発は困難となり、商品部門を絞り込んだ150坪タイプの小型店が80年代の主流となっていた。
その代表例が家電チェーンや紳士服のロードサイドーリーテイラーなどである。
一方、百貨店や大手総合スーパーは本格的DSを出店させることができにくかった分を既存店舗の生鮮売場に波及させていった。
市場的雰囲気を醸し出しながらも専門店商法を採用し、当日仕入れの当日完売を基本としたDS部門の導入である。
食品部門で集客を図り、他の部門で収益を上げる商法は、鮮度のよさと安売りが効を奏し、次第に定着していった。
こうしてわが国特有のDSは、恵まれた条件がないままに、これまでの小売業が取り残してきた要素をカバーしてきた。
その中でも80年代後半には大手総合スーパーの弱点を補完すべく、の“トポス”が躍進してきた。
トポスは、競争の激しい地区(多くは駅前立地で業態の削ぎ合いの厳しい地域)で、大手総合スーパーの不振店あるいは不採算店の救済者として登場した。
そして、短期間のうちにDのフォーマット(類型)の中で有力なパワー(1000億円以上)をもつほどに成長してきた。
だが、売上貢献度は高いが利益率の低さが問題と言われており、DSとしては成功とは言えない状況に追い込まれている。
Dが90年度の企業戦略を“エプリディーロープライス”と定めたのは、当時、トポスの成功が大きな要因となっていた。
さらにDは、このトポスだけでなく、バンドール(住関連を中心とする大型DS)、ビッグエー(ボックスストア)、Dランド(トポスに続くエレガントDS)、ハイパーマーケット、ホールセールクラブと言うように、DS事業部門の業態開発に力を注いできた。
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